三上晴子(1961〜2015)は、アーティストとしては1980年代から、多摩美術大学の教員としては2000年から活動を行ってきた。三上の活動を調査し、アーティスト/大学教員として、いつ、どのような活動を行ったのか、さまざまな活動に関する情報を収集し、その情報を一覧できるように整理した活動年表のプロトタイプを制作した。
年表データは、『SEIKO MIKAMI:三上晴子 記録と記憶』(馬定延/渡邉朋也編著 NTT出版 2019)に掲載された「三上晴子 略年譜」を出発点に、山口情報芸術センター[YCAM]のサイト、NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]のサイト、そして多摩美術大学情報デザイン学科に残された本人自身によるプロフィールサイトの情報をマージし、さらに三上に関連するオンラインで公開されている情報を追加した。
1980〜2010年代にわたる三上の活動に関する情報を総合的に収集するためには、さまざまなアーカイヴやデータベースを活用した、メディアを問わない調査が必要となる。今回の年表制作の目的のひとつは、そうした広範な調査を、今後継続的に行っていくためのプラットフォームを構築することにある。同時に、収集した情報を時系列表示するこの年表ページを、将来的には、多摩美術大学三上晴子アーカイヴの入り口、つまり「インターフェイス」にしていきたいと考えている。