| 編集・発行 | 国立アートリサーチセンター/多摩美術大学アートアーカイヴセンター |
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| 発行日付 | 2026年3月31日 |
| 判型 | A4 |
| ページ数 | 136ページ |
目次
08 プロジェクトの概要
12 2023–2024年度 プロジェクト年表
14 《大ガラス》を構成する部分の名称について
2023年度
17 東京大学駒場博物館 特別講義「大ガラス」
33 ワークショップ《大ガラス東京ヴァージョン》資料開示 ガラススタディと関連資料のアーカイヴ化をめざして
34 多摩美術大学アートアーカイヴセンター所蔵資料展3 安齊重男フォトアーカイヴ・瀧口修造文庫・東野芳明資料 《大ガラス東京ヴァージョン》制作中! 瀧口修造 東野芳明 安齊重男 学生諸氏
2024年度
39 NCAR シンポジウム004・第7回多摩美術大学アートアーカイヴシンポジウム マルセル・デュシャン《大ガラス》レプリカをめぐって ストックホルム・ロンドン・東京・パリ
69 多摩美術大学アートアーカイヴセンター所蔵資料展6 《大ガラス東京ヴァージョン》ガラススタディアーカイヴ展
72 シンポジウム関連展示 パスカル・ゴブロ《「大ガラス」を通して》(《独身者たちによって着せようとされる花嫁、なのに》)
ビジュアル資料
73 《大ガラス東京ヴァージョン》ガラススタディ
74 《大ガラス》とレプリカ及び期限付きコピー
76 2023年度 プロジェクトの記録
78 2024年度 プロジェクトの記録
執筆者
松井裕美/加治屋健司/マシュー・アフロン/青柳正規/片岡真実/アンナ・テルグレン/ナタリア・シドリーナ/光田由里/パスカル・ゴブロ/折茂克哉/有福一昭/内藤廣
内容詳細
国立アートリサーチセンター(NCAR)と多摩美術大学アートアーカイヴセンター(AAC)は、2023年度から2024年度にかけて、NCAR「国際的な共通課題をめぐる研究会」の第一弾として、共同研究プロジェクトを実施しました。
本プロジェクトは、マルセル・デュシャンの代表作《彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも》(通称《大ガラス》、1915–23年、フィラデルフィア美術館蔵)のレプリカである《大ガラス東京ヴァージョン》(1980年、東京大学駒場博物館蔵)に焦点を当て、レプリカのための試作群(多摩美術大学蔵)のアーカイヴ化と教育資料としての活用への道筋を作ることを目的としました。
2023年度、NCAR及びAAC担当者がフィラデルフィア美術館を訪問し、《大ガラス》オリジナル及び同館のアーカイヴを調査しました。東野芳明多摩美術大学教授(当時)の書簡を中心に日本からの多数の通信を所蔵する同アーカイヴから、《大ガラス東京ヴァージョン》における日本側とフィラデルフィア美術館の協力関係が明らかになりました。年度末には、同館の学芸員とマルセル・デュシャン・アソシエーションの担当者を日本に招聘し、まず東京大学駒場博物館にて同館所蔵資料の閲覧と関連レクチャーを実施しました。翌日には多摩美術大学で関係者によるワークショップを開催、同学所蔵の試作群と関連資料の共同調査を行うとともに、《大ガラス東京ヴァージョン》制作の詳細な経緯が共有されて、マルセル・デュシャン・アソシエーションからアーカイヴ化の承認を得ることにつながりました。
2024年度は、《大ガラス》レプリカを所蔵する美術館の学芸員、研究者、関係者らが各レプリカ情報と美術館における活用方法等の意見を交換する国際シンポジウムを多摩美術大学で開催しました。ストックホルム近代美術館およびテート・モダンの学芸員、さらに《大ガラス》の期限付きコピーによるプロジェクトを主宰したフランス人映像作家を招聘し、《大ガラス東京ヴァージョン》の関係者を交えた本シンポジウムは、《大ガラス》各レプリカの経緯と意義を共有する初めての機会となりました。
現代美術史上重要な作品であっても、そのレプリカに特化した本プロジェクトにはほとんど類例がありません。《大ガラス東京ヴァージョン》成立経緯を明らかにした本共同研究が、スウェーデン、イギリスの美術館及び日本の大学博物館が所蔵する《大ガラス》レプリカについての比較検証の場となり、アーカイヴやレプリカをめぐる諸問題についての継続的な議論の端緒となることを願って、本記録集を刊行いたします。
《大ガラス東京ヴァージョン》試作群のアーカイブ化にご理解とご許可をいただきましたマルセル・デュシャン・アソシエーションならびに、本プロジェクトにご参加・ご協力いただいたすべての関係者の皆様に、心より御礼申し上げます。
(「ごあいさつ」より)